心機一転がもたらすカタルシス感と中毒性について




若いうちは何でも思い切って行動する事を是とされているような気がしていた。

0からのやり直しがきくし、というまやかしごとを真に受けて。


もう若くないから継続性と安定性を求めるようになってきた。

過去に縋り付く訳ではないけど。




多分だけど、心機一転の意味をずっと間違ったまま生きてきたように思う。



心機一転挑戦しては続かない。また心機一転挑戦してみては続かない。

心機一転次への挑戦は過去から未来へ進むという一見前向きな行動に見える。しかしその挑戦は片手を掛けただけに過ぎない。しかし何も成し遂げてきたことのないその手が触れた瞬間、強烈な体験として達成感として歪んだ欲求を満たし続ける。次第に中毒性を増していく。

客観的には何をしても続かない懲りずに失敗を繰り返し続ける人だ。



心機一転した先には継続が待ち構えている。いい年した人にとっての心機一転とは長い道のりの中で諦めてしまいそうな時に、それでも前に進む時にしかもう使わない方がいいのかもしれないと思った。